とても良い釣り旅になった。
そして、たくさん感動した。
長いようで短い夏休みを取り今年も空が近い湖、琵琶湖へ。
毎年、琵琶湖へは一人旅が多かったのだが、今回は3人旅。
ninna 松山さんと星子くんと。星子くんは初琵琶湖。
普段から関東でやっている自分達の釣りがどこまで通用するか。一発、未だ見たこともない大物をどのように仕留めるか。このタックルで琵琶湖のモンスターに太刀打ち出来るのか。
想いは三者三様。
それぞれカヤックでの釣りで、それらの想いを果たすべく夢あるフィールドへ挑む。この感じで今回も琵琶湖に対する本気度が窺えるってものだ。
そして、そのカヤックでの釣りの可能性を更に追い求める為にも。
とは言え、琵琶湖ならではの釣りもたっぷり堪能するって欲張りな寸法。
到着した朝は来たら必ず入る場所でまずは様子見。
比叡の山々を映し出す水面に艇を滑らせる。
この場所にまた来れたこと、感謝です。
夕まづめや次の日の朝も入ってみるが…裏腹になかなか厳しい。って事が直ぐに分かった。
そんな状況下、初琵琶バスをキャッチの星子くん。
やったね。
松山さんも自分も何本かは釣るも全然満足サイズではない。
今の時代、情報交換も容易なので見切りをつける判断も早い。カヤックならではの一旦上がっての場所移動を試みたり。 しかし、状況はどこもあまり変わらないようだ。
そんな状況下で星子くん、今回の遠征初50up。
ノーバイトポッパー。
やるな。
朝夕いい時間帯、2日間ほど琵琶湖に浮くが、どこもぱっとしない。ぼちぼちは釣れているのだけど。まだまだ全然物足りない。
ここでガラッと雰囲気を変えることに。
前もって遠征に行くと連絡しておいた
Rotton永田さんに、近くにあるいくつかのダム湖の情報を聴く。近くのダムっていってもどこも車でまあまあ走る距離だ。中でも今一番良さそうな高山ダムに決定。良く耳にする有名なダム湖だ。夕まづめだけでもと、今ひとつの琵琶湖を後に小移動。
こんな行き当たりバッタリも遠征ならでは。決断にはなかなかの勇気が要するんだけどね。
到着。3人共初場所。スロープはほぼ満車。かなりの減水。そのためと思われる濁りが入る。上がって来た釣り人に状況を聞くがあまり良くないらしい…。
短時間だけど初場所だし頑張ってみよう。もう来ちゃってるし、色んな意味でやるしかないのだ。
するといかにもな場所ではぱらぱらと反応がある。バイトも派手でなかなか楽しい。
そうして初場所を楽しんでいると松山さんから連絡が入る。初めてのダム湖で50up。
やったね。
ルアーは…なんだろう。
ninnaのブログをチェックしてみて下さい。
自分にも釣れた。
何とか40upをキャッチ。
ルアーは色々とリファインでお試し中の celldivision。
この場所の普段の水位や濁り、状況がどんなもんか分からないけど、ここはここで十分楽しめた。また来てもいいと思える場所だった。
そして、また琵琶湖に舞い戻る。
慌ただしい。
宿に帰ってもほとんど寝る時間もない。とっても眠い。あっという間に短い夢の中。
3人して少し寝坊気味に起きて朝のいい時間だけ琵琶湖に浮く。
忙しい。
やっぱりぱっとしない。
いや、ぼちぼち釣れたり、反応があったりしてはいるんですよ。
こんな感じで。
でも、やっぱり満足できない。
その日の午後、今度は永田さんと七色ダムで合流。体力勝負。
まだ見ぬ魚と忘れられない出会いをするために。その気概が我々釣り人の餌となり、強い原動力となる。
こんな事、運転手が3人いるから出来る事。一人だったら一日は完全に移動日だろう。
永田さんとの挨拶も早々に済ませ早速、夕方のいい時間、初七色。
目の前にそびえ立つ大きな山々。水はどクリア。聞いていた通りの素晴らしいロケーションだ。
身体の感覚全てで堪能し、感動しなければ勿体ない。
こんな素敵な場所で仲間と大好きな釣りが出来る幸せを噛みしめる。
小バスだけど、数匹が相手をしてくれた。魚も綺麗で元気いっぱい。
1日目の夕まづめはそんな感じであっという間。
夜は永田さんに手配しておいてもらった近くの宿に帰る。積もる話しもそこそこに明日の朝に備えて爆睡。
明けて七色の朝。ワクワク感が半端ない。
実は昨日、大型のスクールやチェイスを何度か体験していたのだ。まあまあサイズのばらしも一度。そんな昨日の夕方、良かった場所に一直線。
昨日と状況はあまり変わらずで、大型は一段下の深いところからルアーをずっと見ている。水が綺麗なので本当によく分かる。
まぁ簡単に食わすこができるはずもなく、昨日と同じ小バスが数匹釣れただけだった。
しかし、魚影が濃いダムだ。難易度も高く、何かプラスの要素が絡まないととても難しいと感じた。特に大型は。
また、いつの日かリベンジです。
こうして短かったが有意義な七色釣行も終わった。3人共、同じような釣果で七色ダムを存分楽しんだのでした。
永田さん、色々と段取りありがとうこざいました。差し入れまでいただき無謀な3人にはとても助かりました。笑える程度のちょっとしたトラブルもらしくてよかったです。お疲れのところお付き合い頂き感謝です。
ありがとうこざいました。
夕方、これまた近くのダムをやろうと視察。(もちろん、永田さんの案内で)が、疲労困憊。流石にパス。次回のお楽しみということにして明日の雨予報の琵琶湖を打つため早めに戻るのでした。
いよいよ遠征も残すところあと、1日半。
何としても満足のいく結果を出して帰路につきたいもの。
疲労と睡眠不足で正常に機能していない脳みそをフル回転させ、(普段から正常に機能していないのは十分承知)入る場所を決める。
ローライト、期待の雨。
場所によっては薄濁りも入る。
しかし、朝一番外す。ここに来てかなり手痛い。だが、この場所は完全に入らなくていいと判断できた。
ポジティブシンキング。
まだ午前中。別場所へ移動。少し作戦を変更しつつ、今回まだ入っていない場所を打つことに。
考え得ることはできるだけやっておかないと後悔する。
で、やっとまともなバス。
この場所もこれ以上はないと判断し一旦昼休憩。短い仮眠。
リフレッシュもままならず午後、新たな場所。去年、いい思いをした場所。手持ちの駒が心細い自分。もうここに賭けるしかない。
3人手分けをして攻める。
雨の影響で多少濁りも入ったか。放水効果で流れているのか、水通しがいいように感じる。
よく分かってないけど。
感じる。
竿先には信頼できるプラグ。
翻弄されずに自分の得意とする釣りを信じ、丁寧かつ大胆に攻める。
次の瞬間、待ちに待ったその時が訪れた。
もの凄い音と共に吸い込まれるルアー。
周辺の水と空気と一緒に。
瞬時にでかいと悟る。
暴力的なヘッドシェイク。
突っ込みで竿が大きく弧を描く。
今度は急浮上して跳ねようとする。
そうはさせまいと反射的にねじ伏せる。
船縁まで寄せてきた。
見えた。水中で抗う魚体は怖くなるほどでかい。
タイミングを見計らい一気に掬う。
網からはみ出すほどでかい。
……やった。
久々の60up。
ルアーはリファインで試行錯誤中の celldivisionで。
ミッション達成。
早速、皆んなに連絡。近くにいる星子くんに戻って来てもらい写真撮影。こんなこと滅多にないから。
完全回復までは至らないが琵琶湖モンスター獲ったり。
自分の掲げる怪物に星子くんも興奮してくれている。
もう一度、やった。
ありがとうブラックバス。ありがとう琵琶湖。
全てに感謝。
いい時間はこれから。活性が上がっている星子くんに釣れた状況を素早く伝える。
すると早速結果を出す。
53cm。お見事。
ルアーは試してもらうために貸していた celldivisionだ。
「砂地のシャローにハングの絡むポイント。 着水と同時に深場から出てきてスーッと引ったくるようなバイト」
とは本人談。
自分も皆んなと間隔をあけて攻め続ける。
釣り進む前方で何やら騒がしい。2人が歓喜に沸いているようだ。やったか。
近づいてみると星子くんの手に何やら大きそうな魚がぶら下がっている。聞いてみると55cmのビッグバス。
さっきの53cmに続きまたも大物。
素晴らしい。
しかも釣れたルアーは昨日、お世話になった
Rotton 永田さんから同船した記念にといただいていた
ninnaの新作ペンシル、
TORUT 95 。
色々繋がった。本当に感謝。
「沖目でベイトがピチャピチャ。 岸際のブレイクにハングが絡むポイント。 シャローとブレイクの境目にキャスト。 1ターン2ターンでポーズ、次の1ターン2ターン目で後ろからメガバイトでルアーをケツから丸飲み」
これまた本人談。
七色からの戻りにルアーをもらったことを聞き、でかい魚を釣って写真を送ってあげるのが一番の恩返しだなんて話していた矢先、最高の結果で報告出来る。
ナイス星子。正にいい釣り。
となると残すは松山さん。
この夕まづめも3人して暗くなるまで打ち続けたが残念ながらタイムアップ。
いよいよ今回の遠征も残すところ明日午前中がラスト。泣いても笑っても最後のアタックだ。
宿に戻り短い時間で英気を養う。来たる明日に備えて。
そして、迎えた最終日の朝。
もちろん、狙うは昨日爆発した場所だ。何の疑いようもない。全力で臨むだけだ。
自分は昨日のロクマルで燃え尽きた感があるので、おさらいの検証と2人のサポートに回る。サポートって言っても大したことはしてませんが。
この朝も適度に穏やかで雰囲気抜群。最後に皆んなで笑って帰れますように。
朝のプライム。やはり状況はいいようで2人してまあまあサイズを拾っている。
星子くん。
bubble toneで51cm。今回の遠征4本目の50up。お見事。
「石積みの張出しにハングが絡むシェード。
岸ピタにキャスト。
ポーズからの2アクションでメガバイト」
これも本人談。
しばらく沈黙が続く。
そして、松山さんから連絡が。
「54とったどー」
やった!
3人共、50upキャッチに成功。
よかったよかった。
一番安堵したのは松山さん本人でしょう。相当なプレッシャーだった事は、容易に想像できる。自分だったら押し潰されていたかもしれない。
見事、はねのけプレッシャーに打ち勝った54cm。ビルダー魂見せてもらいましたよ。
これまた詳しくはninnaのブログでどうぞ。
ありがとう。松山さん。
これで皆んなで笑って帰れる。
3人共にミッション達成。いい釣りを3人それぞれ最高の形で締めくくる事が出来た。
最後は十分満足して早めに上がるのでした。
琵琶湖に滞在する間は風も無く穏やかな湖面が常に自分達を迎えてくれた。この部分にも大いに感謝。
そして、心地よいを通り越し、かなりしんどい疲労感。
今後の宝、自信に繋がる達成感。
胸がいっぱい。
3人でやり切り、全てを共有出来たからに他ならない。まあまあの無茶っぷりだったけど本当、来て良かった。
毎年良かったポイントをまづめ時のいい時間帯、攻めてみるもののプアーな状況だったり、前回他と比べてあまり良くなかった場所が明らかに良かったりと、年に1、2回行くか行かないかの広大なフィールドを3人の力で最高の結果に繋げられたことがとても嬉しい。
トータル、3人で50本近いバスを釣っただろう。どれも印象深い魚ばかりだ。
今回の遠征も様々な人の力添えがあって成立した旅。ありがとう、感謝です。
理想を現実とする釣り旅。
事故なく無事に帰ってもこれた。
大成功だ。
また行こう。
まだまだ書ききれていない事もたくさん。
それは3人の心の内に。
plutonium syrup